インテリアライフスタイル展


PRIVATE CASE フィンランドの図書館の蔵書を廃品利用したノート。


hollyproduct 船艇をくり抜いてトレーを製作。


百年物語 新潟の職人によるコラボレーション。


おじゃみ座布団 現代のライフスタイルに合わせた座布団。


台湾館 伝統竹細工の技術を使い、質の高いシニアライフを提案する。


2010年6月2日から4日までの3日間東京ビックサイト西ホールにて開催されている。
今年で20周年を迎える記念の年でもある。取材をおこなった初日はすでに多くの来場者で賑わっていた。大手デパートのバイヤー達が真剣に商談をしており、このイベントの重要性を改めて感じることができる。展示されている商品は、新製品だけではなく既存の商品、売れ筋の商品まで幅広くあり、今のインテリア関連商品の動向を肌で感いることができる。

ここではトピックスとして2つに着目した。

1)廃品利用
近年飽きるほど“エコ”が叫ばれているが、今回のイベントでも“エコ”は重要なファクターで多くのリサイクル素材を見ることができた。しかし、それ自体が当たり前となり商品としての訴求力には結びつかなくなっている。そもそも、リサイクルをマーケティングの一環として商品を売ること自体本末転倒な感が否めない。一方で、素材を単純加工でそのまま別な商品として、もしくは商品の一部に使う方法(いわゆる廃品利用)が広がりを見せていた。スイスのブランド“FREITAG(フライタグ)”の鞄が有名である。今回のイベントでは、フィンランドの図書館の蔵書で廃棄処分になる本の背表紙を使いノートブックにする(PRIVATE CASE)、リサイクルの困難なFRPの船艇をくり抜いて塗装を施しトレーにする(参考出品 / hollyproduct)など見ることができた。

廃品利用はリサイクル素材に対して視覚的に“エコ”を強くアピールできるし、デザイントしても個性的になる。リサイクル素材に対して環境へのダメージがほとんど無い利点もある。この流れが鞄やノート、トレーといった単純加工商品から、家電など複雑なプロダクトまで広がるかどうか注視していきたい。

2)伝統の再構築
今期のイベントで記者が最も強く印象に残ったのが“伝統”だった。“百年物語”では新潟の伝統的な職人技、産地の魅力を再構築して次世代の生活文化を創造していくことを目指したコラボレーションになっている。商品はトートバックやUSBメモリースティックなど現在のライフスタイルに合わせて、伝統的な職人の技術を駆使し高いクオリティで作られていた。

おじゃみ座布団”は、お手玉などで用いられる4枚の生地を使って八面体をつくる方法で座布団を作っている。ソファーのある家庭で座布団を使えるように、大きさや素材、パターンなどを練り直した。

台湾館では、“ゴールデンシニアライフの生活工芸デザイン”というテーマで竹素材をつかい、豊かなシニアライフの提案をしていた。伝統的な竹細工の高いレベルのみならずデザインにも力を入れていた。豪華なカタログの巻末には、各商品を担当したデザイン会社を個別に掲載する程である。

“伝統は革新の積み重ね”という言葉があるように、将来に向けたライフスタイルを提案するには、むしろ伝統に裏付けされた実績は重みがある。古いモノ、飽きられたモノとして捉えがちな伝統文化にもっと注目してほしい。

“インテリアライフスタイル展”はそれぞれのブランドやメーカー、商社が様々なライフスタイルをモノを通して提案している。今回紹介させて頂いたのは、ほんの一部に過ぎない。可能であれば是非足を運んで頂きたい。(tarokin)